一番最初のLinux ~ログインしてみる~ [概論・概要]
さて。
今、君の前にLinuxの環境がある。しかしGUIは無い。
GUI、つまり、WindowsXPだのVistaだの7だのみたいな、マウスでほとんどの操作が出来てしまうような環境は存在していない。話はここから始まるのである。
ではどうするのか。それは、君がこれから行う操作は全てキーボードを使って一つ一つ命令を下していくことになるのである。そういう環境が君を待っている。
…そう思ってもらいたい。
かつて、Linuxが隆盛を誇る前は、「UNIX」の練習をするところからはじまった。かつてのUNIXは、とても一般人の手に届かないような高価なマシンの上で華麗に動くOSという印象が強かったのではないだろうか。それこそ、会社や学校…学校といっても、専門学校や大学、というような専門性の高い学校でなければ触れる機会はほとんど無かったかもしれない。
その「UNIX」の練習・学習をするにあたって、最初にすることは
ログイン
である。(雑誌ではない)
UNIXサーバにログインするには、これまた高価なターミナルの前に座り、普段と違うキーボードにビクビクしながら操作をしたものであった。(笑)
ターミナルには、ただ一言(?)。
login:
とだけ表示された画面が。生まれて初めてUNIXに触れる人間を威圧するに十分すぎる画面を見て、恐る恐る操作をしたものであった。
時代は下り、今はLinuxが大量繁殖。安価なPCでも快適にLinuxを使用することが出来るような次代になった。しかしそれでも、Linuxサーバにログインする時は…
login:
というUNIX時代とは何も変わっていないシンプルすぎるプロンプトが表示されるのみである。
ただし、UNIX時代と異なるのは、今このようなプロンプトを目撃するのはおそらくサーバのコンソール画面からのみではないかという点。UNIXの時はほとんどコレだったのに。(笑)
Linuxサーバのコンソール画面からの「ログイン」操作について、ちょっと見てもらうことにしよう。
まずLinuxサーバのコンソールをサーバ管理者の人にお願いして見せてもらうと、このような感じになっていることだろう。
最初の2行「CentOS…」と「Kernel…」という表示は、いわばサーバの自己紹介みたいなものだ。OSの種類やカーネルのバージョンが表示される。
1行間を置いて、「kagami login:」という行。最初の「kagami」はサーバの名前である。このサーバの名前は「kagami」というのである。
その後ろの「login:」という表示。これはUNIX時代から綿々と続く歴史ある表示である。(笑)
これは、「ログインプロンプト」と呼ばれる表示である。この表示が出ている間、Linuxは利用者がログインするのを待っている状態にある。
ログインすることから、サーバの操作が開始されるのである。(←ここ重要)
なお、職場や学校のサーバを利用できる人の場合、サーバ管理者から(ログイン)アカウントと、その(ログイン)パスワードが支給されるはずである。この二つの情報はとっても重要なので忘れないように。
さて。ログインプロンプトが表示されている状態で、まずは(ログイン)アカウントを入力し、Enterキーを押す。
続いて、「Password: 」という表示が出るので、(ログイン)パスワードを入力し、Enterキーを押す。なお、Windows文化になれた人の多くはここで戸惑うことになるかもしれない。というのも、パスワードを入力しても、画面には何も表示されないのである。Windows文化では、「●」とか「*」とかいう記号がキー入力に応じて表示されることがほとんどであるのに、Linuxのログインパスワードはそれすら表示されないのである。
これはこれで正常なので、安心して(?)パスワードを正確に入力してもらいたい。
で、アカウントとパスワードとの照合が正常に行われると、いよいよLinuxサーバにログインできるのである。ログインに成功すると、こんな感じになる。
職場や学校のLinuxサーバはもっと違う表示になっているかもしれない。ログイン時に何らかのメッセージ(注意事項とか連絡事項とかそういう情報等)が表示されることもあるかもしれないが、基本は全く一緒である。
ログインすると、「Last login: …」という表示が出る。(初回は出ないこともある。出ることもある。)君が今使用したアカウントで、前回最後にログインした日時を表示しているのである。ハッキング防止…みたいな気分で表示される。まあ、学習過程においてはここを神経質になってチェックする必要性はほとんど無いと言っても差し支えないかもしれない。
続く表示は「(コマンドライン)プロンプト」と呼ばれる表示である。この部分については、エントリーを改めてきちんと説明したい。今はその名前だけ覚えておいて欲しい。
これで、Linuxサーバにログインし、様々な命令を下す準備が出来たことになる。
が、しかし。こういう風にログインすることは極めて稀かもしれない。(笑)
まず、サーバのコンソールを直接操作することからして稀なことという状況なのであったりする。ほとんどはリモートでログインし操作することが大半という時代なのである。というわけで、ごく一般的なリモートログインの風景を見てもらうことにしよう。
ここでは(個人的な好みの問題であるが)TeraTermを使用している。他のソフトが好きだという人、あるいは他のソフトを使わされている人は適宜読み替えてもらいたい。
まずは、Linuxサーバに接続するところから。サーバ管理者から、サーバのIPアドレスまたはホスト名を教えてもらう必要がある。
サーバに接続すると、「login: 」プロンプトの代わりにアカウントとパスワードを入力する画面になる。ここでのパスワード入力についてはWindows文化のままなので、「*」が表示される。
ログインに成功すると、プロンプトが表示される。
これならば、Windows文化に慣れ親しんだ人も安心?
では、ここで2つのコマンドを紹介することにする。まずは、サーバ管理者から通知されたパスワードを変更するコマンドである。
passwdコマンド
では、passwdコマンドを使ってみる。
使い方は簡単。コマンドラインプロンプトが表示されている状態で、「passwd」と入力しEnterキーを押す。このコマンドを実行すると、3つのステップでパスワードが変更される。すなわち、
ステップ1 : 今使用しているパスワードを入力する
ステップ2 : 新しく使用したいパスワードを入力する
ステップ3 : 新しく使用したいパスワードをもう一度入力する
新しいパスワードは2回入力することになる。ステップ2とステップ3とで入力したパスワードが完全に一致しなければパスワードは変更されないことに注意が必要。
また、ステップ1~3のパスワードは、コンソールからのログインの際にパスワードを入力した時と同じく、キー入力をしても何も表示されないので驚かないこと。
パスワードを変更した操作を見ると、こんな感じになっているだろう。
パスワードを入力した箇所には何もあとが残っていない。
なお、サーバ管理者によっては次のような制限を設けている場合があるので、自分のパスワードを管理する際にはサーバ管理者からの指示に従って注意するように。
①サーバ管理者によっては、パスワードの有効期限を設けている場合がある。この場合、有効期限が切れそうになるとログインした際に警告メッセージが表示されるかもしれない。
②サーバ管理者によっては、パスワードには一定以上の複雑性を要求している場合があるかもしれない。たとえば、「パスワードは○文字以上の長さが必要」とか、「パスワードにはアルファベット・数字・記号を必ず混ぜること」とか、そんな具合に。要求される複雑性についてはサーバ管理者に問い合わせてもらいたい。
③サーバ管理者によっては、パスワードの変更履歴をチェックしている場合がある。怠け者の利用者になると、パスワードを定期的に変更するといっても、AパターンとBパターンのパスワードを交互に変更するだけの人もいるかもしれない。それを防止するために、過去○世代のパスワードは使用禁止みたいな制限をかけていることがある。
なお、Linuxのパスワードに限った話ではないが、くれぐれも、パスワードを忘れたり、メモに残したり、付箋紙に書いてディスプレイの横に貼り付けたりしないように!
次回ログインする際からは、今設定したパスワードを使用してサーバにログインすることになる。
本エントリー最後に紹介するコマンドは、「logout」である。(笑)
サーバ上での操作が終了した場合は、すみやかにサーバからしなければならない。 ログインしっぱなしにするばか者もよく見かけるが、それは許されないのである!!!
サーバからログアウトする際には、コマンドラインプロンプト上で、単に「logout」と入力してEnterキーを押す。それだけ。
リモートログインしている場合はターミナルソフトも終了することと思う。(しない場合もある。それは設定しだい)
最後にきちんとログアウトする癖をつけるように。
今、君の前にLinuxの環境がある。しかしGUIは無い。
GUI、つまり、WindowsXPだのVistaだの7だのみたいな、マウスでほとんどの操作が出来てしまうような環境は存在していない。話はここから始まるのである。
ではどうするのか。それは、君がこれから行う操作は全てキーボードを使って一つ一つ命令を下していくことになるのである。そういう環境が君を待っている。
…そう思ってもらいたい。
かつて、Linuxが隆盛を誇る前は、「UNIX」の練習をするところからはじまった。かつてのUNIXは、とても一般人の手に届かないような高価なマシンの上で華麗に動くOSという印象が強かったのではないだろうか。それこそ、会社や学校…学校といっても、専門学校や大学、というような専門性の高い学校でなければ触れる機会はほとんど無かったかもしれない。
その「UNIX」の練習・学習をするにあたって、最初にすることは
ログイン
である。(雑誌ではない)
UNIXサーバにログインするには、これまた高価なターミナルの前に座り、普段と違うキーボードにビクビクしながら操作をしたものであった。(笑)
ターミナルには、ただ一言(?)。
login:
とだけ表示された画面が。生まれて初めてUNIXに触れる人間を威圧するに十分すぎる画面を見て、恐る恐る操作をしたものであった。
時代は下り、今はLinuxが大量繁殖。安価なPCでも快適にLinuxを使用することが出来るような次代になった。しかしそれでも、Linuxサーバにログインする時は…
login:
というUNIX時代とは何も変わっていないシンプルすぎるプロンプトが表示されるのみである。
ただし、UNIX時代と異なるのは、今このようなプロンプトを目撃するのはおそらくサーバのコンソール画面からのみではないかという点。UNIXの時はほとんどコレだったのに。(笑)
Linuxサーバのコンソール画面からの「ログイン」操作について、ちょっと見てもらうことにしよう。
まずLinuxサーバのコンソールをサーバ管理者の人にお願いして見せてもらうと、このような感じになっていることだろう。
最初の2行「CentOS…」と「Kernel…」という表示は、いわばサーバの自己紹介みたいなものだ。OSの種類やカーネルのバージョンが表示される。
1行間を置いて、「kagami login:」という行。最初の「kagami」はサーバの名前である。このサーバの名前は「kagami」というのである。
その後ろの「login:」という表示。これはUNIX時代から綿々と続く歴史ある表示である。(笑)
これは、「ログインプロンプト」と呼ばれる表示である。この表示が出ている間、Linuxは利用者がログインするのを待っている状態にある。
ログインすることから、サーバの操作が開始されるのである。(←ここ重要)
なお、職場や学校のサーバを利用できる人の場合、サーバ管理者から(ログイン)アカウントと、その(ログイン)パスワードが支給されるはずである。この二つの情報はとっても重要なので忘れないように。
さて。ログインプロンプトが表示されている状態で、まずは(ログイン)アカウントを入力し、Enterキーを押す。
続いて、「Password: 」という表示が出るので、(ログイン)パスワードを入力し、Enterキーを押す。なお、Windows文化になれた人の多くはここで戸惑うことになるかもしれない。というのも、パスワードを入力しても、画面には何も表示されないのである。Windows文化では、「●」とか「*」とかいう記号がキー入力に応じて表示されることがほとんどであるのに、Linuxのログインパスワードはそれすら表示されないのである。
これはこれで正常なので、安心して(?)パスワードを正確に入力してもらいたい。
で、アカウントとパスワードとの照合が正常に行われると、いよいよLinuxサーバにログインできるのである。ログインに成功すると、こんな感じになる。
職場や学校のLinuxサーバはもっと違う表示になっているかもしれない。ログイン時に何らかのメッセージ(注意事項とか連絡事項とかそういう情報等)が表示されることもあるかもしれないが、基本は全く一緒である。
ログインすると、「Last login: …」という表示が出る。(初回は出ないこともある。出ることもある。)君が今使用したアカウントで、前回最後にログインした日時を表示しているのである。ハッキング防止…みたいな気分で表示される。まあ、学習過程においてはここを神経質になってチェックする必要性はほとんど無いと言っても差し支えないかもしれない。
続く表示は「(コマンドライン)プロンプト」と呼ばれる表示である。この部分については、エントリーを改めてきちんと説明したい。今はその名前だけ覚えておいて欲しい。
これで、Linuxサーバにログインし、様々な命令を下す準備が出来たことになる。
が、しかし。こういう風にログインすることは極めて稀かもしれない。(笑)
まず、サーバのコンソールを直接操作することからして稀なことという状況なのであったりする。ほとんどはリモートでログインし操作することが大半という時代なのである。というわけで、ごく一般的なリモートログインの風景を見てもらうことにしよう。
ここでは(個人的な好みの問題であるが)TeraTermを使用している。他のソフトが好きだという人、あるいは他のソフトを使わされている人は適宜読み替えてもらいたい。
まずは、Linuxサーバに接続するところから。サーバ管理者から、サーバのIPアドレスまたはホスト名を教えてもらう必要がある。
サーバに接続すると、「login: 」プロンプトの代わりにアカウントとパスワードを入力する画面になる。ここでのパスワード入力についてはWindows文化のままなので、「*」が表示される。
ログインに成功すると、プロンプトが表示される。
これならば、Windows文化に慣れ親しんだ人も安心?
では、ここで2つのコマンドを紹介することにする。まずは、サーバ管理者から通知されたパスワードを変更するコマンドである。
passwdコマンド
では、passwdコマンドを使ってみる。
使い方は簡単。コマンドラインプロンプトが表示されている状態で、「passwd」と入力しEnterキーを押す。このコマンドを実行すると、3つのステップでパスワードが変更される。すなわち、
ステップ1 : 今使用しているパスワードを入力する
ステップ2 : 新しく使用したいパスワードを入力する
ステップ3 : 新しく使用したいパスワードをもう一度入力する
新しいパスワードは2回入力することになる。ステップ2とステップ3とで入力したパスワードが完全に一致しなければパスワードは変更されないことに注意が必要。
また、ステップ1~3のパスワードは、コンソールからのログインの際にパスワードを入力した時と同じく、キー入力をしても何も表示されないので驚かないこと。
パスワードを変更した操作を見ると、こんな感じになっているだろう。
[piro791@kagami ~]$ passwd Changing password for user piro791. Changing password for piro791 (current) UNIX password: New UNIX password: Retype new UNIX password: passwd: all authentication tokens updated successfully. [piro791@kagami ~]$
パスワードを入力した箇所には何もあとが残っていない。
なお、サーバ管理者によっては次のような制限を設けている場合があるので、自分のパスワードを管理する際にはサーバ管理者からの指示に従って注意するように。
①サーバ管理者によっては、パスワードの有効期限を設けている場合がある。この場合、有効期限が切れそうになるとログインした際に警告メッセージが表示されるかもしれない。
②サーバ管理者によっては、パスワードには一定以上の複雑性を要求している場合があるかもしれない。たとえば、「パスワードは○文字以上の長さが必要」とか、「パスワードにはアルファベット・数字・記号を必ず混ぜること」とか、そんな具合に。要求される複雑性についてはサーバ管理者に問い合わせてもらいたい。
③サーバ管理者によっては、パスワードの変更履歴をチェックしている場合がある。怠け者の利用者になると、パスワードを定期的に変更するといっても、AパターンとBパターンのパスワードを交互に変更するだけの人もいるかもしれない。それを防止するために、過去○世代のパスワードは使用禁止みたいな制限をかけていることがある。
なお、Linuxのパスワードに限った話ではないが、くれぐれも、パスワードを忘れたり、メモに残したり、付箋紙に書いてディスプレイの横に貼り付けたりしないように!
次回ログインする際からは、今設定したパスワードを使用してサーバにログインすることになる。
本エントリー最後に紹介するコマンドは、「logout」である。(笑)
サーバ上での操作が終了した場合は、すみやかにサーバから
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